『カンタ!ティモール』(ドキュメンタリー映画)上映案内

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映画『カンタ!ティモール』

被災地支援のチャリティーイベントの一環で、東ティモールを舞台にした愛のドキュメンタリー映画をお届けします。

イベント案内は既に別途記事を載せていますが、今日は映画についてもう少し詳しくご紹介します。

映画ができるまでのストーリー

監督の広田奈津子氏は、環太平洋の先住民に関心を寄せるうちに、東ティモールに出会う。

学ぶにつれて日本がしたことにショックを受け、せめて個人でだけでも謝りたい、そして独立をお祝いしたいと東ティモールに訪れたことからすべてが始まる。

監督のティモールの子どもたち

監督 「最初に行った時には、歌声だけが聞こえてきて。人ごみで姿は見えなかったけど、メロディーが耳に残ったんです。翌年、彼は同じ歌を歌っていました。人ごみをかき分けて彼のもとに行き、詩を書き留めました。名前も連絡先も聞かずに帰ってきて、詩を読めば読むほどわからなくなって。」

歌はこう始まっていた。

♪ねぇ仲間たち。ねぇ大人たち。”僕らのあやまち”を、大地は知っているよ♪

 

”僕らのあやまち”の意味がわからなかった。占領したのはインドネシアで彼らは被害者なのに。

青年(アレックス)は答えてくれた。
「ものすごく危険な時代をくぐりぬけているわけで、母国語で歌うことも処刑の対象になるのに、外国から人が来て歌の意味を聞くのはもっと危険なこと。戦争とは歌えないから、暗喩に込めて歌っている。歌なんて哲学だから」と。

直接的な言葉を歌えば命に危険が及ぶということ。インドネシア軍事統制下でひっそりと歌われていたのだ。

また、ティモールの人々は自分も他人も区別なく一つと考える文化があった。全てのいのちは一つだと。だからこそ、”僕らのあやまち”と歌っていた。

♪人類はひとつの兄弟なのさ
父もひとり、母もひとり
大地のこども
憎んじゃだめさ、叩いちゃだめさ
戦争は過ちだ、大地が怒るよ♪

 

 

青年に連れられて、監督たちは島の奥へと入っていく。

そこに広がるのは、精霊たちと共にある暮らし。青い海、たわわに実るマンゴー、はじけるような笑顔の人々。

そこに暗い影を落とすもの。

東南アジアの小さな島国・東ティモールは、長い間、ポルトガルの植民地支配そしてインドネシアの軍事占領下にあった。人々は自由と独立のために戦い、20年以上に渡るその壮絶な悲劇の中で、国民の3人に1人の命が失われた。
報道にのらない地下資源ビジネス、実のところ日本も当事者だ。

それでも彼らは愛に満ちている。
「悲しい。いつまでも悲しみは消えない。でもそれは怒りじゃない。怒りじゃないんだ。」

♪人は空の星々と同じ 消えては空を巡り また必ず君に会える♪

 

彼らの伝承文化は、精霊とともにあり、神や自然に感謝することを忘れない。常に歌と踊りを忘れず、どんなに悲しい目に遭っても、家族を殺されても、やり返すことをしない。

相手兵士を捕まえても、なぜこんな戦闘状態になったのかを教え、思いを伝え、話し合い、そのまま生かして開放していた。

平和のための愛の実践、ここに究極の姿がある。

弾丸が飛び交う中、人々は命をわけるように助け合いーそして笑い、歌った。

アレックスと子どもたち

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映画:カンタ!ティモール
公式ホームページ: http://www.canta-timor.com/index.html
予告動画: https://youtu.be/vQ-e_RNEOoI 
シナリオ/編集/監督:広田奈津子
プロデューサー/撮影:小向定
監修:南風島 渉
監修:中川 敬
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広田奈津子
監督
1979年愛知生まれ。南山大学スペイン語科卒。2002年に同国を訪れ、アレックスの歌を耳にする。2003年、再びアレックスに会い、彼の歌を追いかけた旅が本作品となった。初作品。
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小向サダム
撮影/制作/音楽監修。シンガーソングライター。
独立1周年の際に広田監督とともに東ティモールを訪問。アレックスと出会い、曲作りをしていく中で映画に発展していった。
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ヘルデール・アレキソ・ロペス(通称アレックス)
空爆が激しかった1978年、東ティモールに生まれた。若くして独立運動に身を投じ、メッセージを暗喩に込めて歌い続けた。ギター持った彼が現れると、村の子どもたちは一斉に集まって歌いだす。撮影後に結婚し、5児の父。農民らの権利を守る運動を組織していたが、2017年11月9日逝去。
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ティモールの歴史と日本の罪

16世紀半ばからポルトガルやオランダに占領され、1859年にはリスボン条約によって東西に分割統治される。

日本はアジア太平洋戦争中に3年半にわたって軍事占領。日本軍と連合軍との間の戦闘に巻き込まれた東ティモール人は、爆撃、殺害、日本軍による軍役や慰安婦への徴用、食料徴発など苦しめられた。

1975年に東ティモール独立革命戦線(フレティリン)が独立宣言したが、アメリカから軍事援助をうけてきたインドネシアのスハルト軍事独裁政権に侵略され、1976年に併合された。

国連は侵略を非難する総会決議を採択したが、日本は反対。国連が82年まで毎年、東ティモール問題で決議を採択する中、日本は先進工業国で唯一、一貫して反対し続けた。

なぜか?日本は当時スハルト政権への最大の経済援助国、貿易相手国だった。ティモール島近海には油田資源があったのだ。その莫大な日本の援助資金はティモールを攻撃する戦闘の資金となってしまった。

1998年にインドネシア・スハルト政権が崩壊。
2002年に独立を達成。東ティモールは21世紀最初の独立国家となった。

映画上映会 詳細

このたび全国の被災地支援チャリティーイベントを開催するにあたり、監督の奈津子さん、音楽監修のサダムさんとイベント主催の伊藤マナが長年の友人であることから実現しました。

イベントは2day企画となっています。詳しくは別記事のイベント案内から。

★12月15日(土)映画上映会、監督トーク、サダムさん音楽ライブ

■参加費 1,500円
■定員 25名限定
■予約予約受付ページからお願いします。(外部サイト)
https://www.reservestock.jp/events/295206

※映画鑑賞は事前予約が必要となります。定員25名ですのでお早めにご予約ください。お支払いは当日現金でお願いいたします。

★12月16日(日)演奏会&癒し系ブース出店
■参加費 1,000円
演奏会は予約不要、定員なしです。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

投稿者プロフィール

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和花二胡奏者&ヒーリング整体&アーティスト
・ヒーリング整体や二胡演奏、アートを通して心と身体の健康を応援します。
・高齢者施設等へのボランティアの訪問演奏承っております。
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