『海からの贈りもの』が教えてくれたこと/アン・M・ジョンソン著〜忙しすぎ頑張りすぎの女性たちへ

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仕事と家庭とダブルシフトを生きる現代の女性たちはとにかく忙しすぎる。朝アラームによって起こされると時間に追われる1日が始まる。そんな女たちの心の安らぎはどこにあるのか。

この本は私の母が図書館のリサイクルでもらってきたものでした。「主婦業やってないと共感できなかもしれないとけど」と、まったく余計な一言を付け足して回してきた(笑)

タイトルになんとなく惹かれて読みだしました。なんか面白い構成になっている本で、時代を隔てた二人の「アン」の作品になってます。

もともとは半世紀も前にアン・モロウ・リンドバーグが著作し世界中で愛読されている『海からの贈り物(Gift from the SEA)』という本があり、それを精根尽き果てぼろぼろになっていた現代の一読者アン・M・ジョンソンが、その本で癒やされそこから命を汲み上げてきた自分の経験を追憶して記された本。

一人目のアンが拾ったのと同じ貝殻の幾つかを二人目のアンが拾い、一人目のアンが見つめたように、二人目のアンもみずからの人生を深く見つめながら記した言葉の数々。それらが再び世界のたくさんの女性に共感を与える。2つの本が教えてくれることは

一人でいる時間の大切さ、シンプルな生活、そして自分の「内なる海」を枯らさないこと。

『海からの贈りもの』が教えてくれたこと
書名:『海からの贈りもの』が教えてくれたこと
著者:アン・M・ジョンソン
出版社:大和書房
初版:2003/6/10
頁数:173

いま、わたしの掌にある貝殻のなかは空っぽである。
それはかつては、にし貝という、
カタツムリのような格好をした生き物のすみかだった。
最初の住人が死んでからは、
ちいさなやどかりがこの貝を家とし・・・
(中略)
やどかりは貝殻を背負って歩くのが
やっかいになったのだろうか。
なぜ、やどかりは逃げ出したのだろう。
もっといい家が、もっと望ましい暮らしかたが
あると思ったのだろうか

随所で、もととなる『海からの贈りもの』のまるで詩のような一節が紹介され、そしてもう一人のアンの言葉、心境、状況が続く。同時に二人の人生を見つめているような気分で、その思いが共鳴する感じが不思議。

やっぱり、最初のアンの本も読みたくなって購入しました。

海からの贈りもの
書名:海からの贈りもの
著者:アン・モロウ・リンドバーグ
出版社:立風書房
初版:1994/11/10(和訳)
頁数:159

どちらも心に響く本でした。私のそばにも海がある。散歩はするけど貝殻を拾ったのはいつの頃だろう。拾いに行ってこようかな。

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和花二胡奏者&ヒーリング整体&アーティスト
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