アウト・オン・ア・リム/米女優シャーリー・マクレーン著〜不思議な体験を赤裸々に語る

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米女優シャーリー・マクレーンが、物質主義にどっぷり浸かったアメリカ社会で生きる一人の女性である彼女に起こった不思議体験、様々な学びや体験に導かれながら目覚めていく自身の人生の旅路を綴った、自伝書と言える本です。

彼女の実体験をもとに書かれた(と言われる)本ですが、この本を一女優の自伝小説、告白小説、恋愛小説、私生活暴露本、オカルト、SF、人生哲学書、宗教書、自己啓発、スピリチュアル本など・・・どう受け取るか、どこまで信じるのか、信じないのか、全ては読者しだいです。

ただし忘れてはならないのは、本人曰く、この本は彼女の経験が詰め込まれており、その時期に学んだことは彼女の人生をほとんど全くと言っていいほどひっくりかえしてしまったそうです。

アウト・オン・ア・リム
書名:アウト・オン・ア・リム
著者:シャーリー・マクレーン
出版社:角川文庫
1986年に地湧社より単行本刊行
1999年に角川書店が文庫化

アウト・オン・ア・リム〜信じてきたことを覆す霊的な知識と実体験

本書には霊性への気づき、精霊との交流、守護霊との対話、幽体離脱など著者の身に起きた様々な出来事を、当時の揺れ動く心そのままに赤裸々に記されています。

自己啓発本やスピリチュアル系のよくある本とは違って、体験が小説風に書かれているので読み物としても面白いと思います。

最初からいきなり不倫相手との関係や会話などから始まるのには笑った。その辺りはかなり小説要素濃いですね。

でも、小説として面白くするためにそんな話を書いているわけではなく、自分の当時の心境や気づき、男性への執着、人間模様は彼女の学びの一部であり、不倫相手との関係さえも開示して題材にしてしまうところに彼女がこの本を世に出した覚悟を感じられると私は思いました。

私がスピリチュアルな気づきがあった頃には、人に話したくてしかたなく、皆にも精神世界、霊的な世界に興味をもってほしくて(おしきせですね)友達に話しては玉砕。

だんだん良くも悪くも学習し、変な人に思われないよう、相手によってどこまで話せるか様子伺いしながら話すようになってしまいました。

自分にとっては「信じてます」ではなく、「そうであると知っている」状態になってからは無理に人に話そうとは思わなくなり、受け入れられる人にだけ必要に応じて話すようになった。

今では人には人の目覚めるタイミングがあること、今世の学びも人それぞれ違うことを理解し、それを尊重するようになりましたけどね。やっと(笑)

だから、彼女が次々と学びや体験をしながら、その新しい考えを恋愛相手に話しては馬鹿にされて揺れ動く心にすごく共感を覚えました。

精神世界をすっと受け入れられる人と人生を脅かされるように反発する人がいるのはなぜかといった疑問。彼女はそういった次々と湧いてくる疑問も答えを求めてつきつめていく。

自分の理解に応じて導かれるように示される知識、不思議な体験の数々。戸惑いや疑問、反発、理解など心が揺れ動きながらも考え方がどんどん柔軟になり変わっていく彼女。

内容を信じる信じないにかかわらず面白いので一読に値するかと思います。多少、不倫にからむ感情面の記述が多すぎる感もありましたけどね(笑) 小説と思って読むなら問題なし(笑)

ネタばれにならないよう詳細は書けませんが、本書後半になるにつて、特にペルーで明かされる話しや体験は面白いです。私もそんな体験してみたいなーなんて(笑)

スピリチュアルな啓発内容を小説風に読みやすく書いているという意味では、ジェームズ レッドフィールド著作の「聖なる予言 」(角川文庫―角川文庫ソフィア)を思い出します。似た系統の本だと思います。

こんな方にお勧め

・精神世界に興味はあるけど手を出せずにいた方
・信じていないけど信じている人の見解も知っておいても悪くないと思われる方
・人の覚醒体験、不思議体験に興味ある方
・地球は生命が生きる唯一の星ではないことを知りたい方
・輪廻転生などに興味がある方
・人はその人の理解に応じて導かれているという実例を知りたい方 など

精神世界に既に造詣が深く、本もたくさん読み、それなりの理解がある方には「知っている」内容かもしれませんが、それでもこういった「一個人が目覚めていく過程」の本はとても興味深いです。

精神世界初めての人には、意味不明なスピリチュアル用語もなく、スピリチュアル入門書としては、とっつきやすくておもしろく読みやすいかと思います。

アメリカで初版が出たのはずいぶん前で、当時はまだまだスピリチュアル先駆けのころでかなりセンセーションで大きな話題になっていたようです。

この本で精神世界に興味を持った人、目覚めた人、探求を始めた人がずいぶん多かったそうです。

私は今回文庫本が出ていることを知って、手ごろ感から遅まきながら読んでみました。

ブームからは年月経ってしまっていますが、今読んでも十分面白かったです。

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和花二胡奏者&ヒーリング整体&アーティスト
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